プロテインスキマーの効果と活用
プロテインスキマーは、海水魚などを飼育する水槽内から、タンパク質（プロテイン）を除去するための装置です。プロテインスキマーが必要である理由には、次のようなものがあります。
まず、飼育水をアルカリ性から酸性に変化させないためです。タンパク質はアンモニアへと変化し、さらに硝酸へと変化します。この硝酸と餌に含まれている窒素が、飼育水をアルカリ性から酸性に変化させてしまうため、これらを除去する必要があるのです。
また、餌に含まれる窒素やリンなどはコケの肥料となってしまうので、これらも飼育水から除去する必要があります。
一方、プロテインスキマーの効果には様々なものがあります。先ずは、プロテインスキマーを使用することで、飼育水の汚れが短時間できれいになることです。これが無いと、飼育水が汚れている時間がいたずらに延長するだけです。
また、プロテインスキマーを稼動させることによって、溶存酸素量が増加します。当然ですが生物には酸素が必要です。酸素が薄い環境では、魚もバクテリアも元気に活動することが出来なくなってしまいます。
さて、プロテインスキマーを稼動させると汚水が発生しますが、この汚水を捨てずに活用することができるのです。この汚水は植物にとって最高の肥料となるのです。汚水はその成分として窒素化合物や燐酸を含む溶液であり、その他海水中のミネラル分も含んでいるために、植物の肥料として非常に効果があるものです。ただし、実際に肥料として使用する時は、そのままでは濃いので必ず薄めて使用して下さい。